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自治労愛知県本部政策提言
地方公務員の賃金と人数-労使で冷静な議論が必要-

 地方公務員の賃金や人数については、様々な意図を持った報道が行われ、時には政治の道具としても扱われています。特定の年齢や職種だけを抽出した都合のいい数値で比較をしがちですが、労使が同じ数値やデータで比較し検証した結果を論じ合わなくては、議論は平行線をたどるばかりです。公務員賃金にはもっと冷静な議論が必要ではないでしょうか。

検証(1)
人件費のGDP比率は先進国で最低水準


公務員人件費の対GDP比(単位%)

公務員人件費の対GDP比(単位%)

 2011年のOECD(※注)の報告書によると、日本の公務員の人件費は、国内総生産(GDP)に対する比率が、OECD諸国の中で最も低い割合となっており、平均の6割程度に止まっています。(表①)また、人件費以外を含めた政府の歳出も先進国の中では最低水準です。

 このことは、子育てや教育、福祉、防災をはじめ、国民が安全・安心に暮らすために不可欠な社会保障などに、お金を投資していないことを表しています。ちなみに、公共に関わる経費と、利益を重視する企業の経費との比較を論じるのは、先進国で日本だけです。

検証(2)
正規職員の減少で揺らぐ行政基盤

 日本の地方公務員の人数は、集中改革プランの影響で、2005年から毎年4万人以上も減少し、先進国の中で最低水準です。(表②・③)そのため、社会保障を中心に増加する行政への需要に対しては、職員の過剰な超過勤務と臨時・非常勤等職員の急増でしのいできたのが実態です。

 公共サービスを支える基盤は極めて弱くなっており、抜本的な改善を現場から積極的に提案していく必要があります。

人口千人あたりの公務員数の国際比較(単位 人)

人口千人あたりの公務員数の国際比較
(単位 人)

地方公務員の総人数の推移

地方公務員の総人数の推移


自治体の努力無視した交付税削減に反対


 地方では財源不足に対応するため賃金カットが実施され、その累計は過去14年で1兆9815億円(都道府県行政改革白書)にも上ります。ところが今、国の財政難を理由にした国家公務員の人件費削減を地方にも波及させようとする動きがあります。地方交付税や義務教育国庫負担金を削ることは、各自治体の財政健全化の努力を無視するものであり、労使の垣根を越えて断固阻止する運動が必要です。


※注)OECD=経済協力開発機構。ヨーロッパや北米などの先進国で構成される経済問題を協議する国際機関。